ハイエース 盗難

盗難被害最多のハイエース!盗まれないようにするにはどうすれば良いか?

ハイエースは盗難に遭いやすい?

日本損害保険協会が公表している車種別の盗難台数ランキング。これによると、トヨタ自動車の大型ワゴン車「ハイエース」は、不名誉な事にほぼ毎年盗難台数が最も多くなっています。
少し古いデータですが2013年11月の調査によると、盗難台数の第1位がハイエースで148台、同2位のプリウスが70台、同3位のランドクルーザーが46台…と2位以下を大きく引き離す結果です。

 

そもそも、何でハイエースの盗難台数が多いのか?疑問になります。これには3つ理由があります

 

@耐久性が良い
他のワゴン車よりも作りが非常に頑丈で、走行面(足回り)がしっかりとしています。一般的なクルマの寿命は概ね10万kmで、整備を万全にやっていても経年劣化等により部品の故障が目立つようにもなります。「クルマの買い替え時」と言えばちょうどその頃で、平均12万km前後で廃車にしてしまう事が多いと言う統計もあります。
ところが、ハイエースは10万kmだとまだまだ短く、ガソリンエンジンタイプで20〜30万kmはザラにあります。ディーゼルエンジンタイプだとさらに延びて50万km程度までは余裕で走行出来ます。但しこれらは「整備を万全に行っている」と言う条件が付きます。

 

Aいろんな使い方が出来る
ハイエースの最大の特徴でもあります。主に後部座席において、多数人数の乗車が可能、宅配物や水に濡れてはいけない荷物を輸送する際トラックのように外気に触れない形で荷物をたくさん載せる事が有利です。またキャンピングカー等ハイエースオーナーの好きな形にカスタマイズする事が容易な点もあります。
また、ハイエースのカタログを見ればお分かりの通り、買うと高額。300〜500万円程度のお金は簡単に飛んで行きます。中古車ならばもっと安いですが、それでも軽自動車やコンパクトカーと比べれば高根の花。それならば、盗難で入手出来れば安く手に入るので格好のターゲットになりやすいと言えます。

 

B汎用性のある部品
これがある意味ハイエースの不利な点で、使用されている部品を分解すればこれが高額転売出来ます。盗難した者が荒稼ぎ…と言う許しがたいビジネスモデルが構築されている事を知っておかねばなりません。
他者に転売するだけではありません。分解した部品を他のクルマに取りつける、クルマとは何ら関係ないモノに流用するケースも珍しくありません。
そもそも、「なぜハイエースを盗難したらどうするのか?」と考えた時、ハイエースの形のまま他者に転売等をして引き続きクルマとして機能を発揮すると言うケースは少ないようです。特に外国人による“ハイエース窃盗団“の手口は巧妙で、ハイエースの形を残さない形でバラバラに分解して上手く部品を取り除いて、それを売る。「部品取り」が主目的なのが実態です。その被害に遭えば戻ってくる可能性が極めて低いです。

 

ハイエースが盗難に遭わないようにするためには?

ハイエースに限らず、「当たり前の防犯対策」を確実にやりましょう。
✔ 確実な施錠(短時間でも必ずドアの施錠をして窓も全て閉める事。ハンドルロックが出来る場合はそれも忘れずに)
✔ イモビライザーの活用(詳細は後術)
✔ 貴重品を車内に放置しない(現金、クレジットカード、通帳、携帯電話やパソコン等の電子機器、カバン等が車内にあると車外から見た窃盗団に言わせると格好のターゲットになります。クルマから離れる時は持ち運ぶようにするか、トランクルーム等車外から見えない場所に隠すようにしましょう)
✔ 合鍵を見せない(バンパー等の車外に合鍵を置く人もいますが、これは“盗んでください”と言っているようなものなので、合鍵は身に付けて持ち歩くようにしましょう)
✔ 盗難防止装置の活用(施錠時に異常な方法で車内に進入した際作動する警報装置の使用、GPSを活用した追跡装置も有効)
✔ 防犯設備が充実した駐車場を利用(見通しが良い、防犯カメラ設置、夜間は照明で照らされている、入出場の際は専用のカードが必要等)

 

とは言っても、これが「万全」とは言えないのも実態です。“ハイエース窃盗団”はやり方が荒っぽいので、ハイエースを盗難させるためには「何でもやる」が実態です。
例えば、鍵穴に針金等を差し込み施錠解除、窓ガラスを割って車内に入った上で防犯装置を解除して周囲に“盗難中“と言う事を知らせない、ハイエースごとレッカー車で無理矢理牽引、ハイエースオーナーの自宅に忍び込み直接鍵を盗み取るケースもあります。

 

ハイエースの盗難対策で有効なのが「イモビライザー」の活用です。
イモビライザーとは、クルマの鍵(キー)に搭載された複雑な暗号(IDコード)と車両本体のコンピュータで照合。IDコードがキーとクルマ側で合致していていれば施錠・開錠可能で、合致出来ないならば施錠・解錠不可能と言う仕組みです。最初からイモビライザーが搭載されていないクルマでも、市販品により後付も可能です。防犯対策のためには、「当たり前の事」と含めて一緒にイモビライザーも用意したいです。

 

ハイエースの盗難被害はなかなか減少しません。確実に安全だろうと思っている自宅駐車場でも盗まれてしまう事が珍しくなく、ネット上で「捜索届」が多数出ているほどです。
「自宅にハイエースを止めているから安心」と言う考えは捨ててください。
どんな場所に止める場合も、車内に貴重品を残さない、確実な施錠は心がけるようにしましょう。

 

 

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